2/17
   

密にならぬ様間隔をあけて坐ります。    話上手の宮坂宮司、どんどん話に引き込まれていきます。

   
   

諏訪湖の結氷が始まると、氷を割っての観測が始まるそうです。 

 御渡が見つかると、3日間(以前は7日間)の精進潔斎(慎みある生活をし、濁ったものは取らない)

の後に社殿でお払いをして、湖上で拝観式を行うのだそうです。  

拝観式では、三つの筋の下座と上座の位置を確認・記録し戻って587年の過去の記録と突き合わせ、

その年の気象・作柄・自然災害等を参考に年占いを行い、報告書・注進状を作るのだそうです。 

 天和3年・1683年以降は、御渡の拝観は旧高島村の役目となり、

注進状は諏訪神社上社・(神楽家)・茅野家に報告、そこで書式を改め、諏訪大祝・高島藩主・幕府へと伝えられたそうです。

  現在は、諏訪大社から宮内庁に言上し、気象庁に報告しているそうです。  

   
   

 天和3年・諏訪湖絵図。               御渡帳。

諏訪湖に流入する川は31河川、流出する川は1河川だそうで、江戸初期の諏訪湖の様子がよくわかります。 

 御渡の記録は、応永四年・1397年が最も古く、神社には天和3年・1683年から明治5年・1872年までの御渡帳と

明治6年以降今日までの湖上御渡注進録が残っているそうです。 

  自然と神と人への恵みについて、五百数十年にわたる記録が残されているのは、世界的にも貴重なものだそうです。

 

   
寺社一覧へ 目次へ・・・次ページ・・・戻る